思い出せず。
思い出せないことを忘れて。
忘れてしまったと、思い出す。
![]() | 夏の死 斎藤 肇 講談社 1991-08 by G-Tools |
ビデオ研究会の撮影合宿中、スター的存在の真利恵がベランダから転落死をした。美作が21歳の時だった。
それから5年の月日が流れた夏の日、彼女の彼氏であった監督の伊貫から連絡が。集められた当時のメンバーに、伊貫はゲームをしよう、と言い出す。
R.P.G・・・ロールプレイングゲームを通じて伊貫が彼女を殺した犯人をあぶりだそうとしていると察したものの、美作は自分の記憶も含め疑心暗鬼に。
ゲームは途中でタイムアップ、後日に後半を、、、と、その当日、伊貫の部屋には伊貫の姿はなかった。代わりに「探偵役」を名乗り出る男が。彼は「伊貫はきっともう殺されている」という。
もし、そうだとしたら、誰が?
その答えはきっとゲームの中に...?
そしてゲームが再開される...。
ミステリ作家としては全く知られてなさそうな雰囲気で、アマゾンにも画像がない、という作品なのですけれども、あたしは好きなのでしょうがないw
テーブルトーク・ロールプレングゲーム(TRPG)を経験したことがある人なら、よりこの世界観に入りやすいのではないでしょうか。
謎を解く=記憶を鮮明にする、といったふうで、主人公の美作の心理描写が非常に繊細。それだけでなんだか切なくなれます。
斎藤肇氏のミステリは4作ほどしかないのだけれど、どれも探偵役がないがしろ(笑) そしてドンデン。
面白いと思うのだけれど、ファンタジー系の作家のイメージのほうが強い模様。。




